拝啓加藤厚生労働大臣殿

拝啓加藤厚生労働大臣殿

この度の内閣改造において厚生労働大臣に御就任されましたこと、真におめでとうございます。私も民生児童委員として地域福祉の一翼を担う立場から、大臣の今後における大いなる御活躍を期待するものであります。

さて、加藤大臣は先の第2次安倍内閣において拉致問題担当大臣として御尽力され、今度の内閣においても拉致問題担当大臣を兼任されております。行政の継続性という観点からすれば妥当な人事と判断するものですが、次の点について私は懸念を抱いております。

有田芳生参議院議員が本年1月20日提出の政府の拉致問題が最優先課題とする姿勢に関する質問主意書質問第7号に対する答弁書第7号は、外務省が起案し、厚生労働省は協議のうえ決裁しています。つまり厚生労働省の立場は、答弁書第7号にあるとおり政府としては、御指摘のいわゆるストックホルム合意に基づき、拉致問題をはじめとする日本人に関する全ての問題の解決に全力を尽くしている。もので、加藤大臣も当然この立場を引継ぐことになります。

ところが、加藤大臣が第2次安倍内閣拉致問題担当大臣として自ら決裁した、中山恭子参議院議員が提出した政府の拉致被害者救出に向けた施策に関する質問主意書質問第50号に対する答弁書第50号には、政府の最重要課題の一つと位置付け、全ての拉致被害者の一刻も早い帰国の実現等に向けて最優先で取り組んでいるところである。と明記されています。

厚生労働大臣の立場としては外務省と同じくストックホルム合意に基づき拉致問題の解決を目指すことを引継ぐ一方、拉致問題担当大臣としては拉致問題を最優先で取り組むなどということが果たして可能なのでしょうか。これこそ、現内閣がたちまち抱えている矛盾だと私は懸念するものです。

ストックホルム合意にある残留日本人、遺骨墓地、日本人配偶者の所管は厚生労働省かと思いますが、加藤大臣はその組織のトップとしてこれからどのように対処されるのですか。また、同時に拉致問題担当大臣として拉致問題にどのように取り組まれるのですか。今回の内閣人事は、加藤大臣が厚労省拉致問題を兼務することにより、これからはストックホルム合意に基づいて拉致問題に取り組むという政府からのメッセージなのでしょうか。国民に対して分かりやすく丁寧に、そして筋の通った明確な説明を早急にお願い申し上げます。